私の友達はある農家にお嫁に行きました。結婚する前は周りの人に「農家の嫁はやめておけ」と言われていましたがその時はあまり気にしていませんでした。私も、この時代にそんなことないんじゃないの、と思っていたのですが、最近ようやくその意味が分かってきたようです。

友達が嫁いだ家は主に彼女の義理のお父さんが農業をやっていて、旦那さんは普段は会社勤めで休日だけ農業を手伝っています。友達も以前は普通の仕事をしていて共働きだったのですが、一昨年に義理のお父さんが病気で倒れて以来農家の仕事を一手に任されています。義理のお母さんも働けない状態なので仕方なく仕事を辞めて農業をしているのですが話を聞いて可哀相になりました。

朝は暗いうちから畑に出て作業、家に帰れば家事、また外へ出て作業、夕方は家事、夜はまた納屋で遅くまで作業、という毎日だそうです。この間会ってびっくりしましたが顔も真っ黒でものすごくやつれたように見えました。旦那さんも多少は手伝ってくれるそうですが、ほとんどの仕事を友達がやっていて、トラクターの免許も免許も取ったそうです。

私としてはどうして旦那さんが仕事を辞めて農業をしないのか不思議で仕方ありませんが、農家の人の考えでは嫁がそうするのは当たり前らしいです。昔から農家に嫁いだ女性の仕事はあくまでも農業で、他で仕事をしてくるのはおかしいとも言われたといいます。

友達も仕方がないと笑っていましたがどうしても納得できません。いくら昔からそうだと言っても私には時代錯誤にしか思えないのですが。今は女性の仕事と言ってもいくらでもありますし、どこに嫁ごうがそれを自由に選んでもいいはずです。旦那さんもそれが当たり前と思っているそうで、そこも全然納得できませんでした。女に休日がない仕事をさせるなんて!いまどき専業でなければ、嫁は何もしなくてもいいという時代でしょ?